歴史は終わらない…
2021年2月15日、弊社shecco Japanが主催する第8回自然冷媒国際会議「ATMOsphere Japan 2021」が開催されます。
新型コロナウイルス感染拡大を皮切りに、不確実な情勢が続く今日ですが、それにも関わらず、日本市場にて多くの業界関係者の皆様が、自然冷媒システムの発展に尽力されています。だからこそ、我々もまた昨年同様に本会議を開催することが、重要な役目であると受けている所存です。
過去に前例のない現在の状況を鑑み、「ATMOsphere Japan 2021」は安全性と利便性への配慮から、当会議では初となる完全オンラインによる会議開催を決定いたしました。その上で、参加者、登壇者の皆様に有益で価値ある時間を提供すべく活動いたします。
安全で革新的な会議の実現へ。弊社だけでなく、2021年は業界にとっても非常に重要な年となることでしょう。我々チーム一同、これまで同様にATMOsphere Japanを通じて、業界を盛り上げるという使命に邁進してまいります。
本会議の主な論点
策と規制の今後の発展
- 2050年までの日本のカーボンニュートラル:日本政府は、2050年までにCO2排出量の実質ゼロとする、カーボンニュートラルを宣言。クリーンな技術への投資、研究開発を進めています。2021年はHVAC&R業界にとって、この目標達成に向けての役割を再評価し、議論する重要な年と言えるでしょう。
- フロン規制の改正: 約5年の歳月を経て、日本のフロンは法規制の改正の段階へと入りました。一方でEUのF-ガス規制は現在も改正が進んでいます。2020年11月発表のsheccoの市場調査によると、EUの冷却業界関係者は、より野心的なF-ガス規制を支持しています。
- IECの炭化水素充填量引き上げと国内で進行中のリスクアセスメント: IECの最終投票による結果は、炭化水素市場を小売業向けの小型機器から業務用冷凍機にまで、用途を拡大させるポテンシャルを秘めたものであり、その影響を受けての日本(そして海外)のリスク評価にも注目が集まっています。
急速に進化・発展を遂げる市場
- 産業用冷凍冷蔵分野: 近年、国内外の大手メーカーの参入が相次ぎ、大規模なトランスクリティカルCO2システムのが拡大しています。それに伴い、低充填量のアンモニアシステムとの競争も激化している状況です。
- 炭化水素市場: 炭化水素ソリューションは、R290ウォーターループシステムの出現、内蔵型システムの成功事例の増加と、業務用分野にてアプリケーションの展開が続いています。この傾向は2021年、さらに激化すると予想されます。
- 補助金の継続: 環境省(ならびに経済産業省)が主導して交付する補助金は、業務用および産業用冷凍冷蔵分野において、国内の自然冷媒市場を牽引し続けています。その事業継続は、国内市場の活性化に欠かせないよう要素のひとつです。